メソポーラスセラミックス

―環境と省エネ時代の素材―

合同会社 シリカマテリアル

北海道江別市大麻沢町7-21

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  〈細孔パワーを発揮するやきもの〉

 メソポーラスセラミックス(以下MPCと省略)は、メソポアと呼ばれる小さな孔(細孔)を無数に持つ多孔質セラミックス、細孔パワーを発揮するやきものです。細孔は、その径によって大中小の三つに分けられます。メソポアは、マクロポアとミクロポアの中間で、径が2~50nm(ナノメートル)の細孔です。メソポアの細孔パワーで最も注目されているのが調湿機能です。調湿タイルなどのMPCが開発され、住まいと暮らしの中に広まっています。

 MPCは調湿ばかりでなく多孔質の特徴から、脱臭、オイルミスト吸着、吸水、水や空気の浄化、断熱・保温などの特性を備え、セラミックスの特徴から、耐熱、耐火、耐水、耐候、耐蝕、耐薬品性に優れています。セラミックスの特徴からMPCの用途は広く、環境と省エネの素材として注目されています。

 このMPCの技術を陶芸に応用すると、多孔質の特性とメソポアの機能を発揮する様々なやきものが開発

できます。

 

〈MPCの技術はナノテクノロジー〉

 ナノテクノロジーとは、その特性を決定する構造(組織)の少なくとも一つが、ナノメーター(10億分の1メートル)で定義できる大きさを持った物質を作る技術、或いはそれらを組み合わせてシステムとする技術です。ナノサイズの構造を持った物質やシステムには新たな特性が期待され、21世紀はナノテクノロジーの時代と言われています。

 MPCはナノメーターで定義できるメソポア特有の機能を持った素材であり、ナノマテリアルの一つです。そして、MPCを作製したりそれを建材や設備に応用する技術はナノテクノロジーそのものです。

 

〈調湿建材はインテリジェントナノ空間材料〉

 日本の経済産業省発行の技術戦略マップ2007を見ますと、調湿建材はナノテクノロジー・材料分野のインテリジェントナノ空間材料と定義されていて、環境・エネルギーに関わる重点課題の一つに位置付けられています。こうしたナノテクノロジーの概念に基づきますと、調湿建材の一つの塗壁材は、メソポアの機能を発揮するナノマテリアルであり、インテリジェントナノ空間材料と呼ぶことができます。日本の伝統的な職人の技による左官材料も、ナノテクノロジーを取り入れながら蘇りつつあります。まさに「温故知新」です。

 

〈MPCの発祥は江別です〉

 調湿セラミックス建材を目的としてMPCを開発したのは、北海道立工業試験場野幌分場ですから、MPCは江別から全国に広まっている技術です。

 北海道はメソポアを特徴とする珪藻土など、メソポーラス鉱物資源が豊富です。これを原料として活用すると、様々なMPC或いはインテリジェントナノ空間材料の調湿建材が開発できます。また、MPCを応用した建築技術も自然共生型の湿害防止工法として全国に発信されています。

 この北海道と江別はMPCを作製する原料面での優位性のみならず、ベースとなる技術も備えていますが、それを産業に結び付けられるかどうかが今後の課題になっています。

                     

 

 

 

 

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