珪藻土の種類と機能

 珪藻土は細孔の特徴からマクロポアタイプとメソポアタイプに大別することができる。両者はその理化学的特性に表に示すような差異がある。従来、フィルターや断熱保温レンガなどに利用されてきた珪藻土は前者である。

 メソポアタイプは細孔の大きさが直径2~50nm(ナノメートル)のメソポアが卓越し、調湿性などメソポア特有の機能を有している。私が20年余り前の1988年に稚内層と呼ばれる珪藻土に優れた調湿性を見出して以来、現在最も注目されている珪藻土である。

メソポア珪藻土とマクロポア珪藻土の理化学的特性の差異

 

珪藻

化石

堆積状態と

岩相

鉱物

組成

比重

空隙量

(直径50nm以下)

空隙量

(直径50nm以上)

空隙の

大きさ

比表

面積

吸放湿

機能

メソポア

珪藻土

なし

硬い頁岩

クリスト

バライト

マクロポア

珪藻土

あり

軟い泥岩 非結晶

SEM写真

メソポア珪藻土

マクロポア珪藻土


メソポア珪藻土
メソポア珪藻土
マクロポア珪藻土
マクロポア珪藻土

細孔の分類・吸放湿特性

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